2009年12月28日月曜日

農水省曰く:農水分野に30兆円使えば温暖化ガスを8%削減できる

あらら、やっぱりこう来ましたか:
農水省;農水分野で30兆円かければ温暖化ガスを8%削減可能:"農林水産省は、今後10年間で30兆円規模の費用を森林の整備などにあてれば、農林水産分野の取り組みだけで、温室効果ガスの排出量を2020年までに1990年と比べておよそ8%削減できるという試算をまとめました。"

世界の途上国は、地球温暖化は途上国にとっての絶好の儲けチャンスと捉えている。だから彼らはえげつなくエゴと自分たちへの利益誘導を主張した。農水省のやろうといていることも、それと同じ。いつ来るかと思っていたら、案の定、言ってきました。

ニッポンの都市勤労者や商工業者はどんどんビンボーになっているというのに、彼らは何もしないでお金を貰えるようになったばかりか(農家戸別所得保障制度)、温暖化恐怖ヒステリーに乗じて自分たちへの更なる利益誘導(30兆円)を図る。あまりにもえげつないのではありませんか。「強欲呉れ呉れ資本主義」はニッポンにおいてはイナカに蔓延っているのである。

2009年12月27日日曜日

NHK「地球アゴラ」:アメリカで働く日本人音楽療法士……よかった! 

最近のNHKとしては秀逸な作品。おいらも感動してしまった:
NHK 地球アゴラスペシャル「残された日々にメロディーを~アメリカ・ホスピスの音楽療法」: "アメリカのホスピスで音楽療法士として働く日本人女性肥後谷梓さん(28)。在宅で末期がんなど重い病と闘う患者の心を癒すためにギターを弾き、やさしく歌う日々に密着。"

ステージで喝采をあびるだけが音楽家の仕事ではないと悟ったこの日本人女性は、フロリダでとても意義のある仕事を続けている。非常に感動的な番組。でも、何で彼女は同じような仕事を日本に見つけることが出来なかったのだろうか?

多分、ニッポンの介護制度は、お上が一律に決めるメニュー以外のサービスは認められていないからだろう。そのくせ莫大なコストが掛かっている。しかし、そのほとんどが冷房の効いた職場で働く事務職員たちのお給料に化けてしまうのだ。制度は利権化し、硬直化し、官僚化してしまっている。

彼女の歌を聴いた患者達の表情の変化は驚くばかりである。都合のいい事例ばかりを集めたのかも知れないが、番組で紹介された数件の実例を見るだけで、その効果は圧倒的だ。数件見れば十分である、映像はウソはつかないのだ。

彼女のような素晴らしい人材は、どんどんニッポンを逃げて行っている。現代ニッポン政治の惨状を見れば頷けないでもないが、残るのはおいらみたいな役立たずばかりか。

2009年12月25日金曜日

やっぱり「ニッポン脱出」しかないのかな

この記事。憂鬱極まりないけれど、こういう方向にニッポンは向かっていると思う:
財政赤字はフィクションか - 池田信夫blog - BLOGOS(ブロゴス) - livedoor ニュース: "考えてみれば、ハイパーインフレで戦争のように人命が失われるわけでもない。老人の資産が消滅して世代間の不公平がなくなり、実質賃金の切り下げによって新興国との賃金格差もなくなる。チェ・ゲバラを尊敬して「革命的政策」を求める亀井氏が、そういう日本経済の「自爆」を求めているとすれば、意外に正しいかもしれないし、それしか道は残されていないような気もする。"

おいらの現在の関心事は、今の消費税が安いうちに、自分のヨットを、いかにして長距離が航海できる「近海仕様」にグレードアップするかと言うこと。ここ。現在のニッポンの規制システムでは船の改造に法外なおカネがかかるが、いざとなればこれで住居を何処にでも移動できるのである。「安心」を得るためにはこれしかない。

近海区域とは:



ヨットに関心がない人はヨットに拘る必要はない。どういう手段でもいいけれど、みんな、いざとなれば「ニッポン脱出」が出来る「すべ」を用意しておくべきだと思う。

ニッポンのバラマキ政策はフランス並み。でも、フランスの消費税は19%だ。ただでは何も手に入らない。フリーランチ(ただ食い)は、残念ながら、継続不可能なのである。無理やり「ただ食い」を続けながら「バラマキ」に期待し続ければ、アルゼンティンみたいに「みんな仲良く一緒に」悲惨な状態になる。国民全体が「分配と自分の取り分」しか考えない「欲張り人間」に堕落するから、民度も低下するので、経済と文化が劣化するのである。

悲しいことである。

2009年12月18日金曜日

NHK特報首都圏「“ゆとり”と言われる若者たち」……ダメなのは「ゆとり以前」の世代じゃないのか?

この番組:
NHK特報首都圏「“ゆとり”と言われる若者たち」: "小学校からゆとり教育を受けてきた“ゆとり世代”と呼ばれる若者たち。インターネットや携帯電話など、新しい情報インフラのなかで育った彼らは、価値観や行動がこれまでの世代と大きく異なるといわれている。企業の人事担当者は「自分らしさを大切にする一方、自己中心的」「まじめだが失敗を極端に恐れる」といった特徴を挙げ、それに合わせた採用・育成戦略も取り始めている。ゆとり世代とどう向き合っていくのかを考える。"

番組では、年齢が高い世代の連中が「ゆとり世代」が如何にダメかを力説する。ちょっとおかしい。ダメなのはそいつらの方じゃないのか?

散人の個人的経験から言えば、若い「ゆとり世代」はそれより前の世代より、よほど社会的トレーニングを受けていると感じる。コンビニとかファミレスなんかでは、誰もがそれを実感するだろう。

「ゆとり世代」が職を見つけられない、だから雇用問題「全体」を何とかしろとNHKは示唆する。でも根本問題は現代の不況にある。ニッポンの雇用全体が脅かされているのだ。日本のすべての産業において、過剰雇用問題が存在する。30〜40歳以上の世代は、それを正しく認識しているが故にこそ、自分の「メシの種」(職)を確保するために、自分の雇用を脅かす自分より若い世代を、あいつらは「無能」であるとして攻撃するのだ。

ニッポンが落ち目であることは、誰もが認めるところ。その原因は、戦後の自民党「ばらまき政治」のおかげで(それはいまの民主党が継承しようとしている政治であるのだが)、みんなが働かなくなって、ニッポン国民は人のおカネを当てにして「呉れ呉れ」大合唱をするだけの民族になりさがったということにあるのだ。

今となってはみんな全員の所得を減らす以外には、この危機に対応のしようがない。それに目をつぶり、自分のお給料だけはいままでのままに守りたいという「ニッポン既得権中高年」の自己防衛意識が、「ゆとり世代」たたきと、彼らの就職難につながってきているのである。新規参入者を締め出そうとするのは衰退社会の特徴である。

いまの苦境を打破するには「世代間自由競争」が必要だと思う。それさえ実現すれば多くの無能な中高年が整理されることで、国民経済は新たな合理的な均衡点を迎えるのではないか?

2009年12月17日木曜日

「沖縄にカジノを」(亀井静香)……この人もたまにはまともなことを言う!

このニュース:
asahi.com(朝日新聞社):亀井氏「沖縄にカジノ特区を」 雇用・所得増を期待 - 政治: "亀井静香金融相は17日、閣議後の会見で、沖縄の経済対策として「カジノ特区」の導入を訴え、「沖縄が総合レジャーの中心地になれば雇用の面、所得の面で大幅なアップが期待できる」と述べた。亀井氏は政府・与党内でも反対は少ないとしているが、前原誠司国土交通・沖縄担当相は地元の要望次第との立場で、実現可能性は不透明だ。"

でも実現は不透明というより、不可能だろうね。社民党のPTAおばさん連中が反対するから。

人は賭博の本能を持っている。資本主義の原動力でもある。それを無理に「規制」するから、それで食う犯罪組織が蔓延る。PTAおばさんが主張し、それに迎合して己の存在意義を主張したい優等生官僚たちが鉛筆舐めなめして作文した「規制」こそが、犯罪を作るのである。アメリカ20年代のギャングも「禁酒法」が生み出したものだ。外国人入国規制が不法滞在という「犯罪」を生み出しているのと同じ。

カジノがダメで、パチンコはいいというのは、理解不能。合法化すれば、少なくともショバ代は日本に留まる。

沖縄の人も、自分の食い扶持は自分で稼ぐことが出来るようになる。これこそ地方自治の精神。他の地方自治体も真剣に考えるべきだ。

2009年12月16日水曜日

NHK「ためしてガッテン」:パックモチで「つきたて餅」を作る方法

これ:
つきたてに変身!パックもちで至福の正月を : ためしてガッテン - NHK: "「あっという間につきたてもち!」

日本人が大好きな「おもち」。
中でも“つきたて”は格別おいしいですよね。
ところが、家で「もちつき」をすることが少なくなった今、
主流は「パックのおもち」です。

“つきたて”に比べると味気ないなぁ
“つきたて”はもう食べられないのかなぁ
なんて諦めていませんか?

そこでガッテンは、
「パックのおもち」を“つきたて”に変身させたい
という夢に挑みました。

パックもちのあるヒミツを知るだけで、
あのコシとのびが実現!
生まれ変わったパックもちで、
お正月の幸せ気分は倍増ですよ!"
でも、何で「つきたてモチ」に拘るのか、そのへんが分からん。

「ためしてガッテン」によれば、フライパンに油を敷き、パックモチを入れて焼き、水を入れて、7分間弱火で放置すれば、「懐かしい」つきたてモチと同じ粘度になるという。

おいらの実家(兵庫県西宮)は農家ではなかったが、家に足踏み式の餅つき機があった。それを使って正月前には家族でモチを作ったが「つきたてモチ」なぞ食った記憶はない。作ったモチは全部正月用の切り餅にした。正月前にモチを食うなぞ、トンでもないことだったのである。だからモチは、餅つき後二週間ほど保存したモチを加熱して食っていたし、モチはそういうもんだと思って育った。モチをつきたてで食う習慣はなぞは特定のイナカの習慣ではないのか?

番組では中国料理の専門家なんかが出てきて解説していたが、中国ではニッポンみたいな粘りのあるモチは食わないという。そういえば韓国でもそうだ。ニッポンのつきたてモチは、粘りがありすぎるので、毎年正月にはお年寄りがたくさん死ぬ。そうまでして「つきたて」を食うもんでもないだろう。「パックモチ」を普通に加熱して食うので十分である。おいらもその方が好きだ。

これに限らず、現代ニッポン人は食い物へのこだわりが過剰で、みっともない。少しでも食い物を高く売ろうとするイナカ利権集団の宣伝に毒されたあまり、こういうことになったのだと思う。

2009年12月15日火曜日

映画「わらの犬」の題名は老子の言葉から来ていた!

エッヘン、散人はいま思うところがあって、山中湖の図書館で借りた本で老子さまの言葉を読んでいる。明治書院から『新釈漢文体系』という大部の書籍が出ているのだが、こういったものは図書館でないと読めない。老子の残した言葉はそれほど多くはないので、二三日もかければ全部読める(はず)。最初の方に妙に気になる文章が出てきた。これ:

天地不仁
以萬物為芻狗
聖人不仁
以百姓為芻狗

天地不仁
萬物を以て芻狗と為す
聖人不仁
百姓を以て芻狗と為す

解説によれば「芻狗」とは「藁の犬」の意味。祭祀に使用し儀式のときは崇められるが儀式が終わると道に捨てられてゴミとして扱われる。この文章の大意は、天地はいわゆる仁などという人間的な愛情は持っていない。天地は万物を使用すれば捨ててしまう藁の犬のように扱う。聖人も同じで、彼は万人に対して仁などという愛情を抱いているわけではなく、人が藁の犬に対するときのような態度で万民を扱う、といったものだそうだ。まさに「身も蓋のない」現実を描いている文章だと思うが、こういう虚無的な考え方って、いいな。

その後に日本の学者による浩瀚な解説が数ページにわたって続くのだが、そんなものは読み飛ばした方が面白い。それより「藁の犬」が気になった。

昔々見たアメリカ映画で、とてもショックを受けた映画があった。温和しい人も殺さないような学者が妻の生まれ故郷であるイギリスの田舎に越してくる。地元の無教養で暴力的なイナカモノとのトラブル。温和しい学者の旦那も、妻を強姦されたり、友人を殺されたりして遂に切れて、それから目を背けたくなるような暴力的復讐行為を開始する、というお話し。あれは映画史上最強の暴力映画ではなかったか。題名は「わらの犬」。

当時のおいらには映画のタイトルの意味は分からなかったが、今日老子を読んでいて、これはひょっとしてこの老子の言葉から來ているのではないか気がついた次第。さっそく調べてみた。そうだったんですね〜。これ:
わらの犬 - Wikipedia: "『わらの犬』(Straw Dogs)は、1971年度製作のアメリカ映画である。監督はサム・ペキンパー。日本では1972年4月公開。争いを好まない平和主義者が、周囲からの卑劣な仕打ちに耐えかねた挙句、内なる暴力性を爆発させてしまうという、ペキンパーの諸作品でも特に異彩を放つ問題作である。主演は『卒業』、『レインマン』の名優、ダスティン・ホフマン。タイトルは、『天と地は無常であり、無数の生き物をわらの犬として扱う。賢人は無情であり、人間たちをわらの犬として扱う』という老子の『語録』から引用したもの。わらの犬は、“護身のために焼く、取るに足らない物”という意味。"

今日は勉強できて、とても有意義な日となった。

それにしても、西欧人は老子とか荘子が好き。旧約聖書と似ている部分があり親近感を感ずるのだろう。それに対して、日本人と韓国人は孔子さまが好き。儒教の影響はいまだに強烈である。外国の、それも一つの宗派を、国家の原理としてしまった民族の悲しさでもある。

本家の中国人はどうかというと、どっちも信用していないみたいなところがあり、面白い。本家の余裕か。

日立CB:上場と同時に5%アップ!

こわごわ申しこんだんだけれど、日経平均が値を下げる中、日立のCBは上場と同時に値を上げている:
CB検索: "日立製作所 130%コール付 8回CB 現在値 105.60↓(10:39)"

どういう風の吹き回しだろう?

即、売り抜けるのもいいな。

2009年12月14日月曜日

「宮内庁長官は辞表出してから言うべき」(小沢一郎)

これは、正論だと思う:
小沢氏、宮内庁長官は「辞表出してから言うべき」特例会見問題で - MSN産経ニュース: "民主党の小沢一郎幹事長は14日の記者会見で、天皇陛下と中国の習近平副主席の会見をめぐり、政治利用にあたるのではないかとの懸念を表明した羽毛田信吾宮内庁長官について「内閣の一部局の一役人が内閣の方針についてどうこう言うなら、辞表を提出してから言うべきだ」と述べた。"

民主党のバラマキ政策にはうんざりしているが、これについてはその通りだと思う。ここにも書いた。

世の中には「虎の威を借りて」エラソーなことを言う小人が多いんだよな〜。手前の分限をわきまえるべきである。

これと同じような実例は、例示するとキリがない。政治的お題目となった「流行のスローガン」は「虎の威」となることが多いのだ。だから危険なのである。

2009年12月13日日曜日

『蜘蛛の糸』のカンダタもニュートン力学を知っておれば自分だけ助かった!

今朝の日経新聞を読んでいて思わず大笑いしたコラムがあった。最終ページにある歌人の小池光氏の「うたの動物記」。歌人がニュートン力学を語る。さらにお釈迦様が垂らした蜘蛛の糸をよじ登っていて自分だけが助かろうとして地獄に逆戻りしてしまったカンダタも、「うまくやれば」本当に自分だけ助かることが出来たと述べる。「ポリティカリー・ノット・コレクト度」100%。座蒲団三枚。あまりに面白いので要旨をご紹介。メモだね。

要旨:
芥川龍之介『蜘蛛の糸』。カンダタがお釈迦様が垂らしてくれた蜘蛛の糸にすがって地獄からの脱出を図る。振り返ると無数の亡者がわれもわれもとすがってくる。「この蜘蛛の糸は俺のものだ、下りろ、下りろ」と叫んだ瞬間、糸が切れて自分も地獄へ再転落してしまう、という誰もが知る話。

だがこのとき、掴んだ手の下のところで糸が切れればカンダタだけは助かった。ゆっくりと徐々に引けば手の上で切れ、一気に引くと下で切れる。ニュートンの慣性の法則の教えるところである。芥川はニュートンの法則を知っていたのかしら。


たぶん芥川龍之介は、ニュートン力学なんかには関心がなく、自分の「みんな一緒」哲学を強調したかったのであろう。芥川龍之介の考えは、「みんな一緒に極楽に行くことを考えるべきだ。自分だけ助かろうとする根性はさもしい。みんな一緒に極楽に行くのでなければ、みんな一緒に地獄に留まれ」というもの。考えてみれば、まことにニッポン的な「みんな一緒にお手々つないで仲良く楽しく」哲学ではないか。この哲学は昨今始まったものではないのである。

この芥川哲学は、みんな一緒に大国化し、みんな一緒に惨めになり、またみんな一緒に経済発展した昭和の時代には、確かな合理性を持ったものであった。でもいまからの時代はどうなんだろうね。

昨今の政治を見ていると、ニッポンは確実に「アルゼンチン化」しつつあると思う。第二次大戦前までは、世界一の生産性を誇ったの農業部門の存在のおかげで世界有数の豊かな国であったアルゼンチンも、稼ぎのある農業部門からオンブに抱っこの工業部門に所得を移転するというペロン以降のバラマキ・ポピュリズム政治のおかげで、稼ぎ手である農業部門は全くやる気と勢いをなくし、人のおカネに頼る工業部門はいつまで経っても発展途上のままで、結局国民は完全に生産意欲を失い、「政府からいくら貰えるか」ばかりを気にする国民に成り下がり、国は急速に衰退していった。「農業」と「工業」を置き換えると、全くいまのニッポンでそのものある。

苦しいときは「みんな一緒に堪え忍ぶ」というのは道徳的な意味もあるが、「みんな一緒に人からお金を貰うことばかり考える」というのは、道徳的堕落としかいいようがない。こんな「みんな一緒」からは、自分だけでも脱出を図るべきである。

そのためには「ニュートン力学」ばかりでなく、いろいろ勉強しておく必要があるね。

2009年12月12日土曜日

COP15作業部会議長草案:「エコ・ヒステリーの国が自分だけでやればいいのじゃないの?」

COP15の作業部会の議長国が作った草案だという。ニッポンはまたしてもバカを見てしまった:
NIKKEI NET(日経ネット):京都議定書の継続提示 COP15作業部会草案、日欧に削減義務: "【コペンハーゲン=生川暁】今後の国際的な地球温暖化対策を話し合う第15回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)は11日、事務レベルで協議を進めている作業部会の議長が京都議定書を2013年以降も継続することを柱とする草案を各国に提示した。日欧など一部の先進国だけが引き続き温暖化ガスの厳しい削減義務を負う内容。"
「これこそが正しい」と言って「原理主義的」に温暖化対策をニッポンは主張してきただけに、今さら「みんながやらないんだったら、や〜めた」とは言えない。コミットメントに対する責任と国民負担だけが残ることになる。

こうなることははじめから分かっていたことだ。地球温暖化に関する科学的知見が一致していないばかりではなく、そもそも「温暖化で何処が悪いの?」という根本的な疑問に、エコロは答えていないのである。当然COP15は、「このエコ・ヒステリー・ムードに乗じておいらはどれだけ儲けるか」という現実的な連中の間での利害対立の場となってしまった。

いまや「エコ」は儲かる商売となってしまったのである。だからすべての発展途上国やリアル・ポリティックの国は、温暖化なんてほとんど信じていないにもかかわらず、「どれだけおカネをくれるの?」とか「これでどれだけおいらの発言力を高めるか?」いうスタンスで会議に臨んだ。儲かるネタであるからこそ、地球温暖化は地球の危機だという命題が「世界全国」に支持されたのである。

ハトポッポ君や、(住宅の暖房設備が世界でも一番貧しい国であるにかかわらず)地球温暖化を防止しようとしたニッポンのエコロたちは、とてもナイーブ。今後どんどん毟られるだけだ。嘆かわしいことである。


蛇足:むかし朝日新聞社の記者でエスキモーの生活を実体験したレポートを書いて有名になったのがいる。彼はトナカイの生肉を食いながらエスキモーの家に住んでみたのだが「ニッポンの住宅より暖かい!」と言って感激していたのが印象的だった。ニッポンの住宅の暖房設備は世界的に見ても原始的なフエゴ島の住民並みにひどい。住宅「全体」を温めるという暖房の基本概念を満たしているニッポンの住宅はまだまだ少数派だ。今年の冬は寒くなると言う。エコロはせいぜい暖房を止めて地球温暖化防止に協力したらいい。おいらはごめんだ。

2009年12月11日金曜日

天皇陛下と会うには「1ヶ月」の事前申請が必要であり、今回は極めて遺憾(宮内庁長官)

おやおや、このニュース:
ANN NEWS: "陛下と海外からの賓客との面会は、1カ月前までに調整を始めることが2004年から政府内での取り決めとなっています。宮内庁によると、習近平副主席との面会については先月26日に突然、打診があり、政府の「日中関係の重要性にかんがみ」という強い希望で従来のルールを適用しないことになりました。羽毛田長官は、会見で「ルールは、国の大小にかかわらず実施してきて、政治的重要性で変わるべきものではない」と話し、陛下の政治的利用につながる可能性を指摘しました。「こういうことは2度とあってほしくない」としています。"
こう言う前例踏襲主義こそ「お役所仕事」と言うんじゃないのかね。

おいらも、いまお役所と戦っている最中。ヨットに搭載する国際VHFという通信機器なのだが、国際的にはごく普通に使われている機器であるにかかわらず、ニッポンでは「天文学的」に煩雑な役所との手続きが必要(ここ)。ニッポンでは「民には外部との通信手段を持たせるな」ということが戦前からの伝統となっているらしい(ゾルゲもスパイ罪の立証は難しかったが、結局、自宅に短波無線機を所有していたと言うことが決め手となりスパイ罪が成立した)。国際VHFはようやく規制緩和されて申請すれば使えることになったのはいいけれど、申請から「予備免許」まで実に1ヶ月以上かかった。本免許までどのくらい時間が掛かるかはまだ分からない(同じようにアマチュア無線の免許取得にも1ヶ月かかる)。天皇陛下とお会いするにも「1ヶ月」の事前申請だというのも、これに似ている。

お役所がこうまで時間を掛けて「入念に」審査することは、一種のサボタージュであるといっていい。国民経済にとって多大の「桎梏」となっているのである。

2009年12月10日木曜日

NHK「クロ現」:日本の果物が地球温暖化でたいへん!

いつもながら、クサイ番組をやってます。「クロ現」:
クローズアップ現代 NHK12月10(木)放送 くだもの異変!?:"秋に食べるぶどうやモモ、冬に楽しむりんごやみかん・・・。日本人が「季節の味覚」として楽しんできた身近な果物に異変が起きている。色づきなどの品質が悪くなったり、果肉がやわらかいものが増えたり、さらに、従来楽しんできた季節に食べられなくなったりする事態が生まれているのだ。この冬も、みかんやりんごの日持ちが悪いとスーパーでは頭を悩ましている。最近になって、これらの原因が温暖化によるものだとわかってきた。"
平均気温が一度「も」上がったせいで高級果物店で一個1400円で売られていたリンゴが異変を受けて売れなくなっているという。一箱2万円の果物詰め合わせも、特定の果物が大きくなりすぎたので「箱のバランスがとれなくなった」から大問題だとのこと。アホらしい。おいらはそんなバカダカイものは、はじめから買わない。

高級リンゴがなくなって大問題だという消費者も紹介されていたが、たかがリンゴに一個1400円も払うお金があるなら、歯医者さんに行った方がいいというようなお顔だった。ニッポンはどこかがおかしい。

気温が上がって損した県もあれば、得した県もある。全国的には中立だ。ところがNHKは既得権集団の現状利権維持をいつも第一に考えるから、これは「大問題」だということになる。環境論者とは基本的に「既得権の現状維持」が一番大切だと考えている人種なのである。超保守主義者なのだ。

ところで、クニヤは最近「ニッポン、ニッポン」を連呼しなくなった。今日も「ニホン」と普通に発音していた。どういう風の吹き回しなんだろう?

2009年12月9日水曜日

BBC : 地球温暖化のおかげでヨーロッパの文明が生まれた!

これは実にいい番組だった:
BS朝日 - BBC地球伝説:"そして、今からおよそ1万年前、再び地球の軌道が変化し、長く続いた氷河期は終わりを告げた。100年足らずの間に気温は10度も上昇し、氷河は一気に溶け始める。何万年分もの雪解け水でヨーロッパ大陸の川は勢いを増し、川の氾濫によって多くの湖が生まれた

大陸中を覆っていた氷河が溶けたことで海面の水位は100メートル以上も上昇し、新たな海岸線が生まれた。これによって、ヨーロッパ大陸の輪郭が、現在とほぼ同じになったのである。ヨーロッパの気候は暖かく穏やかになり、大陸は再び森で覆われ、生命に満ち溢れた。氷河期の到来と終結が、ヨーロッパ大陸の地形と生態系を大きく変えたのである。"
わずか1万年前だったと言うことに、正直感動。ほとんど「歴史時代」の出来事である。気候が変動することで新たな文明が生まれる。「地球温暖化防止原理主義者」達は、この番組をどう見たのであろうか。

そもそも「地球温暖化」なんて本当なの?という「地球温暖化懐疑主義」がヨーロッパで広がっているという:
Climat : le scepticisme, un nouveau poujadisme ? | Rue89: "L'unanimisme qui entoure le sommet de Copenhague a mis à la mode les théories climato-sceptiques.."

www.com-vat.com: "Le bitume est une jungle. Et dans la jungle, il faut apprendre à hurler avec les loups (oui, oui, je sais, il n'y pas de loups dans la jungle. C'est juste une image)."

ハトポッポ君は、きっとこれが「ナウ」なテーマだと思って飛びついたんだろうけれど、実際は「アウト」なテーマだったのである。ニッポンだけが馬鹿を見ることが、日に日にあきらかになりつつある。「エエカッコシイ」君のパフォーマンスのコストを払わされるのはわれわれ納税者。やりきれない。

おいらは地球物理学の専門家でもないので、地球温暖化が本当かどうかという議論には興味はない。自分が完璧に理解できないことは信じない主義なのである。しかし、かりにその仮説が正しいとしても「温暖化」も悪くないんじゃないかと昔から思っていた。それ以上に、たかがちっぽけな人間が地球の気候変動を左右することが出来るという「思いこみ」には嫌悪感をおぼえる。身の程を知らない不遜な企てだ。神様が知ったら、きっとお怒りになるだろう。

2009年12月8日火曜日

昼下がりの Veloce は、サラリーマンでいっぱい!

四谷三丁目の Veloce は広くて居心地がいいので好きなのだが、最近やたらに人が多い。今日も、午後二時頃行ってみると、サラリーマンやOLでほとんど満席。勤務時間中だというのに、彼らはいったい何をしているのだろう?

ほとんどが一人客で、ケータイを操作したり、文庫本を読んでいたり、様々なのだが、仕事はしていないように見える(中にはパソコンを取り出して、さも仕事をしているような振りをしている人もいるけど、サボリの先輩(おいら)の目から見ると、あれは「振り」だけであるのがミエミエ)。みんな仕事をさぼっているのである。

不況で仕事が少なくなったのか、サラリーマンたちは時間を持てあましているように見える。それでもお給料は貰えるのだ。忙しく働いているのは、安い賃金でこき使われている Veloce のパートの店員だけ。お客の正規雇用のサラリーマン諸兄は、時間を持てあまして、さぼっている。

これはコンビニでも同じ。いそがしく真面目に働いているのは、アルバイトの中国人の店員だけで、お客は雑誌を立ち読みしたりして、やたらのんびりしている。

ニッポンの会社はいったいどうなっているのだろう? 心配になってきた。


蛇足:喫茶店なんかでさぼらずに会社に戻ればいいのかというと、そうでもない。会社の事務所でも、同じように仕事をしている「振り」だけの連中が多いんだな〜。公務員なんてまさにその「振り」だけに生きているような人種。エライとか言うNPOなんかも、所詮その類。ニッポン全体にこの「Veloce 現象」が蔓延しているのである。

2009年12月7日月曜日

すき屋の280円牛丼は、うまい!

ハトポッポ君が引き起こす憂鬱なニュースばかりが続くニッポンにおいて、ひさびさのグッドニュース:
asahi.com(朝日新聞社):すき家の牛丼、40〜50円値下げ 並盛り280円に - ビジネス・経済: "牛丼チェーン最大手の「すき家」を展開するゼンショーは7日、牛丼並盛りの価格をこれまでより50円安い、税込み280円に引き下げた。"

さっそく行って食べてきましたよ。

とっても美味しい。今までいわゆる「ランチ」にバカダカイお金を払わされていたのは、いったい何だったんだろうというのが素朴な実感。

ニッポンの「食い物ビジネス」はもともと利幅が大きいので、ちょっとした工夫だけでめちゃめちゃ儲かるとは「業界」の人のお話。裏返して言えば、巨大広告会社を駆使して作られた神話(ブランド)に拘ってきた今までのニッポンの消費者は、ぼられていたのである。「工夫次第で」牛丼も280円になるのだ。

働きがないのに自分だけはいい思いをしようと画策する輩が多すぎるのがニッポンの根本問題。生産性はほとんど江戸時代のまま極度に悪いにもかかわらず、これこそ「ニッポンの伝統文化だ」とか言っておいらにも人並みの収入を保証しろという身勝手な連中が多いのである。おかげでニッポンの国際競争力は、惨めなまでに低下してしまった。

すき屋では、牛丼ばかりじゃなくって、メニューに選択の幅が広いことも好感が持てるね。「高くとも買います○○品」とかいうこだわりの人は無駄遣いすればいい。大いに結構。でも、そんなものに無駄なお金を使いたくないという人にも選択の余地が与えられてしかるべきである。ところがニッポン社会においては、あまりに選択の幅が少なかった。誰もが、お上が決めた価値基準を強制され、一律にバカ高い値段を払わされていたのである(地球環境のために国民一人あたり年間数十万円余分に払えとか言うのも同じ「お上」の理屈)。この280円牛丼は「アリの一穴」だ。

すき屋よ、ニッポンのためにもガンバレ!

2009年12月3日木曜日

オリックスCBは売り

去年年末に買ったオリックスCBを売り抜け。@107.70円。買った途端に大暴落した話題のCBだが、何とか値を持ち直した。一年で7.7%の利幅なら悪くはない。急いで利食い。

気をよくした勢いで日立のCBを買う。でもどうなんだろうね。民主党の「環境にやさしい」政治じゃ、みんなビンボーになってお仕舞いとなりそうなんだけれど、あまり悲観的になりすぎるのもよくないと思うから、おカネはドブに捨てたつもりで「ひょっとしたら儲かる」に賭ける。

三井住友銀行の個人向け劣後債

この社債:
個人向け社債ウォッチ!: 三井住友銀行が個人向け劣後債発行!

証券会社によって、取得可能なところと、そうでないところがあるようだ。

先週から大和の東京支店に申し込んでいたのだが、今日になって一口も取れないと言ってきた。取れないのはこれが二回目。実力がまるでない。

しょうがないので野村の本店に頼むと、いくらでもどうぞとの返事。これも二回目。ノムラ本店には潤沢に配分があるようだ。

実力がない株屋と付き合っていると、損をする。同じように、アホと付き合うと時間を無駄にすることが多い。